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国旗についてのお話
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カリフォルニア沖の「鮑の国」は頓挫

今度は太平洋です。カリフォルニア南部沖のコルテス海で1969年に、ある水産会社が作ろうとした独立国アバロニアです。直訳すると「鮑(アバロン)の国」。サンディエゴの沖約180キロメートルの珊瑚礁に、コンクリートを積んだ貨物船2隻を沈め、ここを領土として独立を宣言しようとしたのですが、洋上が荒れていて予定外に深い場所で船が沈んでしまい、失敗たのでした。04年、日露戦争の時の旅順港閉塞作戦を思い出してしまいましたが、この手の作業は実に至難なことのようです。

この会社は「国民」としてダイバーを雇い、鮑とロブスターの漁とその加工で「国家」財政を賄おうとしたのですが乗組員が亡くなったりで、失敗に終わりました。

これとは別に、アバロニアの近くにダルガ国を建設するという話もありました。メキシコから船で岩を運んで珊瑚礁に積み上げ、そのなかに周囲の海底から集めた泥を入れ、面積8ヘクタールの島をつくりというものでした。アメリカ政府から「コルテス海のその地域は1966年アメリカの大陸棚であると宣言済みであり、許可なき工事は違法である」と警告されて、あっさり頓挫しました。