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オランダ国旗をパクった?ロシア

1699年、ピョートル大帝が一大遣欧使節団を伴ってオランダを訪れ、自ら造船を学んだ際、国旗の必要性に気付いて、オランダの国旗にヒントを得てできたというロシア国旗についての伝説があります。

いつぞや大阪・朝日放送の「Night & Night」という「ハイヒール」さんの番組でこの話をしたところ、ある若い男性のお笑いタレントさんが「つまりロシアがパクったということですな」。さすが吉本興業の人だと感心しましたが、それは少々、ロシアにお気の毒というもの。「刺激を受けて」自分たちも国旗を積極的に掲げようとしたくらいではないでしょうか。ロシアという大陸国家とは違い、オランダのような海洋国家は国旗掲揚が必須なのですから。

オランダ独立のリーダーで、現在の王家であるナッソウ家の紋章から色をとったのがオランダの三色旗。往時は、赤ではなくオラニェ(オレンジ)色であったのが、識別や染色の難しさなどから赤と橙(オレンジ)色が混在していました。「ナポレオン時代、オランダは事実上、独立を失い、世界中でオランダの三色旗が翻っていたのはここだけです」とは出島の観光ガイドさんの説明。「厳密にいうとアフリカのオランダ領でも掲げていたのではないか」とはさるライデン大学のオランダ海外発展史の若手研究家。


オランダの国旗

ルクセンブルクの国旗

ロシアの国旗

オランダの国旗は長い間、赤の部分がオレンジ色であったり、赤とオレンジが併用されたりしていたが、最終的には1937年のウィルヘルミナ女王による勅令で赤とされました。

ルクセンブルクの国旗は19世紀の中ごろから使用されたものですが、1972年になって法制化されました。青がオランダの国旗よりも明るいというのが特徴です。ベネルックス3国といわれるオランダ、ベルギー、ルクセンブルクの国旗はいずれも各国の王(公)家の紋章から色をとったものです。

一方、ロシアの国旗はソ連邦が崩壊した1991年12月25日にクレムリンで劇的にソ連旗と交代して掲揚された。白、青、赤の横三色旗は旧帝政時代の国旗が復活したものです。

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