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ソ連が返還したボルンホルム島

ボルンホルム島はバルト海西部の戦略的要衝に位置し、もともとデンマークの島であり、今もその重要性は変わりませんが、第二次世界大戦中はナチス・ドイツが抑えました。


ボルンホルム島の旗

オーランド諸島の旗

ところが、ソ連はドイツへの反攻拠点とすべく、対戦末期の1945年3月から島に激しい砲爆撃を浴びせ、終戦直前の5月に占領。同じ側に立つはずのデンマーク領であるにも拘わらず、1946年4月まで撤退しませんでした。

北方領土問題を考えるとき、「ソ連(ロシア)は一度手に入れた領土は返さない」という論者がいますが、フィンランドのポルカラ基地、中国の旅大地区と同様、諸般の情勢と戦略的見地から返還することもありえるのです。現在、ボルンホルム島には北大西洋条約機構(NATO)のレーダー基地が設置されています。また、1980年にポーランドで独立自主管理労働組合「連帯」が結成され、民主化運動が進んだ際には、戒厳令が敷かれポーランド国内情勢が判らなかったのですが、テレビ放送の電波をこの島で傍受し、それが西側のテレビ局に配信され、日本でもNHKの報道番組としてみることができたのでした。

この島の旗はデンマークの国旗の中央に森林を表わす緑の十字を加えたもの。スカンディアナビア各国の国旗と同じスタイルなのです。

ソ連軍はドイツへの反攻の拠点とすべく、対戦末期の1945年3月から島に激しい砲爆撃を浴びせ、終戦前後に5月に占領。デンマーク領であるにも拘わらず、約1年間、軍事占領して抑えたのです。北方領土問題を考えるとき、「ソ連(ロシア)は一度手に入れた領土は返さない」という論者がいますが、フィンランドのポルカラ基地、中国の旅大地区同様、諸般の情勢と戦略的見地から返還することもある好例です。

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