オリンピックまでに国旗に親しもう
国旗についてのお話
STORY

アメリカに51番目の州が誕生したら?

「アメリカに51番目の州ができたら国旗はどうなりますか?」。いつぞや滋賀県での講演で高校生から出された質問です。実は、アメリカではその時のためのデザインを考えているのです」とこの図をお見せしながらお答えしました。


米陸軍が考案した51星条旗。
横に9、8、9、8、9、8個の星が並んでいる。

民間が提案している51星条旗。
独立当時、13の星が円形に並んでいたのに準拠している。

ちなみに、今の「星条旗」は、横に656565656個ずつ、すなわち6×5+5×4=50星です。とてもよく工夫されたデザインかと思います。

今の「星条旗」前のわずか1年間はアラスカの州昇格に伴う49星,その前は1912年以来、第1次、2次両世界大戦を戦った時の48星の「星条旗」でした。この48星の「星条旗」は47年続きましたが、現在の50星の「星条旗」2016年で、56年目なのです。

日本との関係でみると、1853年、ペリーが日本にやって来た時は、31星。「ゴールドラッシュ」直後にカリフォルニアが州となって、この数になったのです。第18代米大統領だったグラントが退任後の79年、国賓として来日したときは38星の「星条旗」で歓迎されました。グラントは南北戦争の北軍総司令官で、50ドル札にも登場する人です。
「星条旗」が州の増加で変わる話は戦前の国定教科書でも説明されているのですが、私の周りにはどうも「星条旗は変わらないもの」との思い込んでいる友人が結構います。もっとも、某テレビ局には特にそういう方が多いようで、「そのとき歴史は動いた」「○○○スペシャル」「朝ドラ」といった看板番組で、時代に合っていない50星の「星条旗」を放映し、私は性懲りもなく何度も電話で友人である某幹部に注意を喚起してきました。


1960年以来の50星の米国旗「星条旗」。

独立当時のアメリカ合衆国の国旗

      

米国で既存の州から分離して新しい州が誕生するという可能性もなしとしません。ロッキー山脈を擁するコロラド州の北西部と、カリフォルニア州の北部の2つの地域です。前者の11の郡(カウンティ)では、「第51州イニシアチブ」という団体が、分離・独立運動を展開しています。 「ニュー・コロラド州」か「北コロラド州」と名乗るようです。しかし、分離までには住民投票で過半数、州議会で3分の2以上の賛成で連邦議会の裁断に委ねられます。分離を主張する人たちに保守的な多く、大統領選などで死票になるのが嫌だということからの主張と聞きます。