オリンピックまでに国旗に親しもう
国旗についてのお話
STORY

北欧5カ国から始まった国旗への関心

北欧5カ国の国旗はいずれも「十字型旗」。小学校4年生の時、担任の先生に「どうして来たヨーロッパの国旗は似ているんですか?」と尋ねたのが、この道60余年の始まり。「そんなことより算数・国語・理科・社会をしっかり勉強しなさい」。

単に、国旗に夢中になる私を心配してくれただけかもしれませんが、しかし、結果としてこれは名言でした。どうぞ田舎のわが恩師を責めないでください。その後60年以上、「国旗という情報の宝庫」と葛藤し、政治、経済、比較憲法、地域研究、地理、歴史、宗教、産業、民族、民俗、幾何、外国語、色彩、光、繊維、染色、動植物学などすべての学問が役立ち、まだまだ不十分のまま、国旗の勉強を続けていますから、恩師に感謝しています。

今でも、次期東京オリンピックで使うべき繊維と染色法などを、NPO法人世界の国旗研究協会で提言すべく、開発・研究中です。

世界の国旗の研究は底が果てしなく深いのです。例えば、北欧5カ国は一見、国旗がそうであるかのように似ているようですが、政治や経済の面ではかなり多様です。王政の国はデンマーク、ノルウェー、スエーデン。NATOに加盟しているのはデンマーク、ノルウェー、アイスランド。EUに加盟しているのはデンマーク、スエーデン、フィンランド。しかし、ユーロを導入しているのはフィンランドのみという多様さです。国旗だけ見ればいかにも同質性が強いようですが、昔から複雑に武力衝突を繰り返してきました。共通点は地理的、宗教的な面でしょうか。言語も相当違います。

近世以前に源があるとも言われているスエーデンの「金十字旗」。デンマークの「ダーネブロー旗」もそうですが、異教徒との戦いで天から舞い降りてきたという伝説も、日本の八幡神社の伝説同様、伝説らしい伝説として受け止めたいものです。

十字架を大きく描くスカンジナビア(北欧)諸国の国旗は、海上で使用したり、公館庁が掲げる場合には、竿側から遠い部分を燕尾(swallow-tailed)形にします。