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上下わかりにくい国旗「ユニオン・ジャック」

イギリス、フィリピン、インドの3つの国旗がしばしば逆掲揚されているのに出会います。都内のホテルの玄関やレストラン、美術品のお店などでです。

どっちの「ユニオン・ジャック」が正しい英国旗でしょう?

といっても、こうやって並べてみないと上下が判りにくいのですから、英国旗はしばしばトラブルのもとになるのです。

東京でも主要なホテルでさえ英国旗の逆掲揚はしばしば行われ、電話でご注意申し上げます。さすが一流ホテル、しかるべき人が自社のクッキーなどを持参して挨拶に来られます(笑)。ただ、このため5つか6つのホテルの電話番号を暗記してしまうほど、この逆掲揚は多いのです。

ハリウッド映画「インビクトゥス」(2009)、南アの人種差別(アパルトヘイト)政策撤廃を唱導し、20余年もの獄中生活の挙句マンデラ氏が大統領になってゆく過程を描いたこの映画、本当に感動ものでした。思いっきり泣きました。

ところがそれはそうとして、この映画、実は大変なミスをしていました。ラグビー競技場の観客席でのことです。南アとイングランドの試合のとき、スタジアムには新旧の南アの国旗とともに、イングランド・チームを応援する人たちの英国旗(ユニオン・ジャック)がたくさん振られていたのです。これは本来、イングランドの聖ジョージの旗(白地に赤い十字の旗)でいいのですが、なぜか英国旗なのです。そのことは置くとしても、それがなんと、ほとんど全部、逆さまだったのです。英国人、オーストラリア人、NZの人、フィジーの人たちのように、国旗に「ユニオン・ジャック」が登場する国の人なら、即刻気付くはずです。おそらくCGで観客ごと貼り付け(コピペ)したからでしょうか、ほとんど全部、逆さまで、感動の涙がいっぺんんに止まりました。あのままではきっとイギリスでは上映できなかったではないでしょうか。

「イーストウッド監督か、または、製作のモーガン・フリーマンの責任なのかな」と考えていました。名俳優であり、すばらしい監督でもあれイーストウッドは所詮カリフォルニア生まれのアメリカ人。「ユニオン・ジャック」には疎かったのかもしれません。

英国旗は確かにわかりにくいデザインです。2つをよく見比べてください。

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