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ブラジルの国旗も州が増えると星が加わる

2016年のリオデジャネイロ五輪、この都市の地名、原意は「1月の川」。1502年1月にポルトガル人探検家ガスパール・デ・レモスの一行が今のグアナバラ湾の湾口であるこの地に到達しました。その際、この湾の湾口が狭まっているため大きな川であると誤認し、発見した月に因み命名したのでした。

ブラジルの国旗は1992年に星の数が27星へと一挙に4つ(3つの州と首都ブラジリアを表す星)増えました。増えて2カ月ほどしたころ、駐日大使館から電話をいただき、「わが国の国旗の星が増えたという問い合わせがきて困っている。事実関係をご存じないか」。変更直後に同国在住の友人から情報が入っていたので、青山の大使館に赴き、図示してお知らせしたのが懐かしく思い出されます。

これは別にブラジルの外交官が怠け者というのではありません。世界に散らばる日本大使館員に「日の丸」について訊いても、細かいことまで正確に答えられる人はあまりいないのではないでしょうか。

ですから、在京の各国大使館も大体同じようなもので、時々、メディアや出版社から、「○○大使館に問い合わせたらこうだと言っていますが」と質問してきますが、それは決して金科玉条ではないのです。国旗に関する法令をしっかり理解している在京大使館の人たちはめったにいません。ちなみに、各国の憲法で国旗について何らかの規定を有しているのは仏、独、中など、100カ国以上に及びます。


1889年にわずか4日間で潰えた共和政後最初のブラジル国旗

1889年11月19日に採択された当時のブラジルの国旗(~1960)

1992年に4つの星が増えて以来の、27星のブラジルの国旗。

ブラジルの旧宗主国ポルトガルの国旗には大航海時代のポルトガルの栄光を思わせる天球儀が描かれている。

ところで、ブラジル国旗の星は1889年11月15日、この国が帝政から共和政に変わった日の朝8時30分のリオデジャネイロの空を表しています。夜の星ではなく、朝の星を描いているのが面白いですね。天球儀を外側から見た描き方であるため、星座は左右反転しています。天球儀はポルトガルの国旗に描かれています。天球儀はいわばすべての星座を写し取り天球を象った模型です。

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