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第4章 変わった国旗、変わりそうな国旗
ブラジルの国旗も州が増えると星が加わる
2016年のリオデジャネイロ五輪、この都市の地名、原意は「1月の川」。1502年1月にポルトガル人探検家ガスパール・デ・レモスの一行が今のグアナバラ湾の湾口であるこの地に到達しました。その際、この湾の湾口が狭まっているため大きな川であると誤認し、... -
第4章 変わった国旗、変わりそうな国旗
降伏式の艦上にペリーが掲げた「星条旗」
日本の降伏文書署名式が行われた1945年9月2日、東京湾に浮かぶ戦艦ミズーリには、ペリー艦隊の旗艦ポーハタン号に掲げられていた31星の「星条旗」が本国の博物館から持ち込まれました。「まるで、アメリカがこの旗を掲げて文明を教えたことを忘れて日本は... -
第4章 変わった国旗、変わりそうな国旗
アメリカに51番目の州が誕生したら?
「アメリカに51番目の州ができたら国旗はどうなりますか?」。いつぞや滋賀県での講演で高校生から出された質問です。実は、アメリカではその時のためのデザインを考えているのです」とこの図をお見せしながらお答えしました。 米陸軍が考案した51星条旗。... -
第4章 変わった国旗、変わりそうな国旗
50星が50州を表すアメリカ合「州」国
アメリカの「星条旗」、紅白13本の条は1783年にイギリスから独立した時の州の数、星の数は合衆国を構成するその時々の州の数を表しています。独立以来、現在の50星の「星条旗」誕生まで27回もの変更がありました。同じ年に州になったケースもありますので... -
第3章 国旗があれば独立国?
南太平洋でもミネルバ共和「国」が
目を転じましょう。ミネルバ共和「国」はトンガの東南400キロメートルほどにある南北2つの岩礁で、建「国」したのはリトアニア出身のユダヤ系米国人マイケル・オリバー。1971年、フィジーから運び込んだ土で、常時海面上に顔を出す160ヘクタールの「国土」... -
第3章 国旗があれば独立国?
薔薇(ローザ)さんが目指した「薔薇(ローズ)共和国」は破壊
こうした試みに比べれば、アドリア海上のローズ共和「国」はまだましかもしれません。イタリア北東部にある山国サンマリノの入口にに位置する港町・リミニの沖11キロメートルに出現したのが、ローズ共和「国」です。建「国」したのはイタリア人のジョルジ... -
第3章 国旗があれば独立国?
カリフォルニア沖の「鮑の国」は頓挫
今度は太平洋です。カリフォルニア南部沖のコルテス海で1969年に、ある水産会社が作ろうとした独立国アバロニアです。直訳すると「鮑(アバロン)の国」。サンディエゴの沖約180キロメートルの珊瑚礁に、コンクリートを積んだ貨物船2隻を沈め、ここを領土と... -
第3章 国旗があれば独立国?
アトランティス 、ニューアトランティス…
欲に誘われ、遊びに浮かれて「国」をつくろうとした、もとい「趣味人」はほかにもいろいろいます。人工の島「国」、アトランティスにも触れておきましょう。フロリダ沖の暗礁に8ヘクタールの人工島を作って独立国にしようとしたのはウィリアムT.アンダーソ... -
第3章 国旗があれば独立国?
「国旗」を掲げ、独立国とは言うけれど
しかし、世界は広く、公海上に自分で新しい島を作って独立宣言し、国旗や国歌を揃えれば税金も払わなくて済むし、自分が王様や大統領みたいになれるんだとばかり、「国づくり」を実行した人たちがいます。 多くは継続できずに海没したり、破壊されたりしま... -
第3章 国旗があれば独立国?
「国」「旗」「国旗」「万国旗」
国際法は古典的に独立国を定義しています。「領民、領土、継続的権力機構」がそろっているというのが国際法上の古典的な「国の定義」です。ちなみに、「国」の旧字である「國」は「鉾で土地と人を守り、国境(土塁)で囲む」という意味です。講談社の『類... -
第2章 政情不安定な国の国旗はよく変わる
紋章をくりぬいて市民の意思を示た東欧諸国
政体の大きな変化などで、デザインの一部を取り除くという例もあります。モンゴル国旗で社会主義を著わしていた黄色い星やアルバニアの黄色で縁取った赤い星がそうです。 東欧諸国は社会主義政権時代の国旗から紋章を切り抜いて、自由を叫び、第2次世界大... -
第2章 政情不安定な国の国旗はよく変わる
昔の国旗に戻る例も
新しい国をつくろうとすると、まずは国旗が必需品と考えるようです。そうだとすれば、国旗があれば独立国となる「とは言えません」と言っておかねばなりません。国があって国旗のない例はありませんが、この章で述べるように、国旗はあれど国がないのはい...